「広場(プラザ)」を演出するプロフェッショナル-Excellent Service Staff #2

2023.05.18

京王プラザホテル札幌には、様々なお客様にとって過ごしやすい「広場(プラザ)」を演出するプロフェッショナルなスタッフが数多くいます。
「Excellent Service Staff」は、「次もここに泊まりたい!」とサービスの現場でお客様から高評価をいただいているスタッフを紹介します。

第2話となる今回は「メインバー〈クロスヴォールト〉」でバーテンダーとして活躍する五十嵐さんです。
お客様からは、マスク越しでも笑顔が素敵な五十嵐さんには、「バーでの時間が楽しかった」等多くのお褒めの言葉を頂戴しています。
五十嵐さんにサービスのこだわりや仕事のやりがいなどについてお話を聞きました。

五十嵐(いがらし)さん
メインバー〈クロスヴォールト〉 バーテンダー(2023年5月現在)
2019年10月入社
※取材時、新型コロナウイルス感染症の対策期間中だったため、マスクを着用しています。

憧れの先輩を目指して

―― この仕事をしようと思ったきっかけは?

五十嵐
〈クロスヴォールト〉でホールスタッフとして働いていたときに、先輩バーテンダーの接客を間近で見たことがきっかけです。
私は当時、まだカクテルなどはつくることができなかったので、お客様の席があるホールで接客にあたっていました。
ホールの仕事に慣れてきた頃、ふとバーカウンターを見ると、当時の店長がカクテルをお客様にお出ししている姿が見えました。お酒のボトルを開ける、分量を図る、シェイカーを振る、グラスに注ぐ…店長の手元で繰り広げられる所作の一つ一つが美しく、綺麗で見とれてしまったのです。
ボトルのキャップを外すだけの所作でも、こんなに格好良いのかと!

しかも、店長は無駄のない完璧な所作をこなしながら、お客様と笑顔でお話していました。お客様も、本当に楽しそうで。

それ以来、すっかり憧れてしまい、お客様との会話を心から楽しめるバーテンダーになりたい!と強く思うようになりました。

※ホールスタッフ

カクテル等のお酒はつくらず、お客様にお料理やバーテンダーがつくったドリンクをサービスするスタッフのこと

常に変わらない自分で

―― お客様へサービスする際にこだわっているポイントは?

五十嵐
お客様に喜んでいただくことを第一に考え、常に変わらない自分でいることを意識しています。

ホテルサービスの根幹は、やはりお客様に喜んでいただくことにあると思います。それぞれのお客様が、その日の気分や気持ちに合わせてバーをお楽しみいただけるよう、自分にできることを探りながら接客にあたっています。

お客様は、大切なご友人をおもてなししたいとき、格式のあるお店でちょっと背伸びしたいときなど、様々なタイミングで来店されます。 今日はどんな気分なのか、どのようにバータイムを楽しみたいのか、お客様の表情やちょっとした仕草から想像力を膨らませるようにしていますが、まだまだ修行が必要です。当然ではありますが、なかなか難しいですね…

ただ、お客様がどのような気分であっても、私がいつも穏やかな笑顔で、常に変わらない自分であることが大切だと考えています。
「今日も五十嵐さんがいてよかった」と思っていただけることが目標です!

「美味しい」という魔法のことば

―― 今までサービスをしてきた中で印象に残っているお客様とのエピソードは?

五十嵐
バーという場所柄、「何を飲んだら良いかな?」とバーテンダーにおすすめを聞いてくださる方や、「私をイメージしたカクテルをお願いします!」とおっしゃるお客様もいらっしゃいます。緊張の瞬間ではあるのですが、お客様がお召しになっているアクセサリーや洋服から着想を得たり、会話の中で、好きな色や味の好み(甘い系、柑橘系などなど)をお伺いして、ゼロから考え出しています。
こうしてつくるカクテルは、その日、その時だけの、私とお客様とのオリジナルカクテルなので、気に入っていただけると本当に嬉しいです。

―― 仕事を通じて感じるやりがいや楽しさは?

五十嵐
他の仕事ですと、ある程度決まった業種のお客様やお取引様とのやりとりが多いと思いますが、ホテルバーでは多種多様な職業、年齢のお客様との交流があります。
大好きなお酒を通して、お客様と出会い、毎日新しい経験が出来る楽しさは、他の仕事では得られない特別な経験なのでは、と感じます。

プライベートの私は、実は人見知りなのです。自分から他人に話しかけたり、話を盛り上げたりということは苦手で…。ただ、ユニフォームを着ると不思議とスイッチが入り、今日の一期一会を楽しもうという気持ちになります。

そのような意味で、バーテンダーをはじめとするホテリエは贅沢で、ありがたい仕事だと思います。

現在では、新しいカクテルレシピの考案など、クリエイティブな仕事も任されるようになりました。北海道の食材やお酒を使用したり、料理やお菓子などからインスピレーションを得たりして、「今私が一番おすすめしたい!」と思えるようなカクテルに仕上げるようにしています。

2023年5月からは、北海道・帯広を代表する銘菓を完全再現したカクテルも考えました。思考錯誤を繰り返して、ようやく「これだ!」と味が決まると、達成感を感じます。ぜひ、お楽しみいただければ嬉しいです。

毎日を楽しく生きる!

―― これから取り組みたい事や今後の目標は?

五十嵐
お客様に楽しんでいただくには、私自身が目いっぱい楽しまないといけないと思っています。つまらなさそうにカクテルをつくっているバーテンダーから出されたお酒は美味しくないですよね…。「私の笑顔でカクテルに特別な味を…」なんてことは言いませんが、〈クロスヴォールト〉を格式高いけれど温かい雰囲気のバーとして、少しでも盛り立てていければと思います。

―― 最後に、京王プラザホテル札幌の魅力を教えてください。

五十嵐
41周年を迎えた歴史あるホテルのメインバーでバーテンダーとして働いていることに、誇りを感じています。その伝統も、ホテルを支えるスタッフがあってこそだと思います。

入社したてで、右も左もわからなかったとき、当時の店長からじっくり基礎を教わることができました。お皿やグラスを載せるトレイの持ち方やカクテルの作り方といった技術、社内調整などの仕事の進め方、そしてバーテンダーとしての心得まで本当に一から教わりました。私も是非とも、後輩たちに良き伝統として引き継いでいきたいと思います。

また、同じ時期にバーに配属されたスタッフがいるので、悩みを分かち合ったり、時にはライバルとして切磋琢磨しながら、前に進むことができています。将来、いろいろな困難もあるかもしれませんが、仲間と一緒に乗り越えていきたいです。

編集後記

一緒に働く仲間にも笑顔と丁寧な応対を欠かさない五十嵐さん。「お客様(相手)が楽しめるように、まずは自分自身が楽しもう!」という五十嵐さんの姿勢は、社内でも変わることはありません。編集部も、「今日、五十嵐さんがいてよかったな」と思うひとりです。

こちらのホスピタリティマインド溢れるExcellent Service Staffを参考にするスタッフ、そして会いに来てくださるお客様で「広場(プラザ)」をいっぱいにする―
その日のために、様々なスタッフを取り上げていきますので乞うご期待ください!

※本記事の内容・所属・役職は
過去の取材時のものであり、
現在の情報とは異なる場合がございます。